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インタビュー

滝澤香織×福田康成

滝澤 香織×ステモン経営 福田様
左 福田 Profile
右 滝澤香織 Profile

子どもの「やる気」を引き出すことが「できる」への近道

滝澤:福田さんは『ステモン』という新しい形の学習塾を経営されていらっしゃいますが、レッスンはどのような内容なのですか?

福田:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取ったSTEM学習のスクールが「STEMON(ステモン)」です。黒板やノートから離れて、ブロックやタブレットなどを使い、遊びながら楽しく学ぶというスタイルの学習塾で、「てこの原理」「摩擦」といった身の周りにある科学について年間約40個のテーマを学びます。例えば「振り子」だったら、実際に振り子を子どもたちが作って遊んで体感することで、重さが違っても紐の長さが一緒なら同じ動きをする、ということを遊びの中の記憶としてインプットしていきます。子ども自身が興味を持ってやってみることで、小学校高学年で学ぶような内容を、低学年の子が理解できてしまうんですよ。

滝澤:とても面白そうですね。楽しく学ぶ、ということは大切だと私も感じています。個人レッスンでもレパートリーを歌うのですが、『覚えてきてね』とは言いません。
レッスンの中で講師と何度か楽しく歌うんです
そしてもうちょっとやりたい!というところで終わりにする。そうすることで家に帰ってからも口ずさみますよね。それが「次週までに歌を覚える」という宿題をスムーズにできるようにするリズム作りになります。「もうちょっとやりたい!」と思わせることが「やる気」を引き出すことにつながるのだと思います。

福田:ステモンでも、子どもたちが授業で作ったブロックは、壊して片付けてしまいますので残りませんが、出来たときの写真を撮って、メールで保護者の方に送るようにしています。それは授業内容のご報告でもあるのですが、家に帰って写真を見ながら親子でその日のレッスンについて話をしてもらうことで、授業の復習になるからです。さらに「すごいね!」と褒められたら、認めてもらえたという自信にもなりますし、「また作ってみたい」という「やる気」にもつながると思っています。

滝澤:子どもたちのやる気を引き出すことは大切ですよね。私もレッスンではまず褒めることから始めています。教室に通い始めるのが例えば3歳くらいだとすると、その時期は子どもの意思というよりは親の意思ですよね(笑)。でも本人に好きになってもらわないと、なかなか上達しません。ですから最初は褒めて『楽しい』と感じてもらって、音楽を好きになってもらう。その中で私との信頼関係ができれば、私の言うこともしっかり聞いてくれますから上達につながっていくと思います。
福田さんの息子さんも、とても楽しそうに教室に通ってくれていますね。

福田:3〜4年前、絶対音感を身につけさせたいと思い教室を探して、先生のところにお願いすることになりました。今も息子はとても楽しく教室に通っていて、テレビで流れてきた音楽を聴いてはピアノで弾き「パパ感動した?」なんて言ってくるようになりました(笑)。黒鍵を使っていたりして、すごいなぁと思いますね。

滝澤:それは絶対音感が身に付いてきた証拠だと思います。たくさん褒めてあげてくださいね(笑)。

子どもを信じて見守ること、第三者に委ねることも大切

福田:長年お子さんを指導されてきて、最近感じることはありますか?

滝澤:そうですね、最近の保護者の方はとても熱心な方が多いな、と感じているのですが、熱心なゆえに過干渉もあるような気がします。私がお子さんに質問しても保護者の方が答えてしまってお子さんは黙ったまま、ということもあります。お気持ちはわかるのですが、やはり「見守る」ということが自主性を育む上でとても大事なのではないか、と思うのですが。

福田:私も親としてついつい口出しをしていまいがちなのですが、最近は出来ることは子どもを信じて手を引こうと心がけています。これがなかなか難しいのですが(笑)。子どもとの距離の取り方というのは、とても難しい問題なのかもしれませんね。

滝澤:以前、私のことを「先生はすごいね」とずっとお子さんに話していてくれていたお母様がいらっしゃって、お子さんが私のことを尊敬してくれていたようなんです。そうなってしまえばお母様の作戦勝ちで、思春期になって何かお子さんと意見がぶつかった時など、あえてご自分では何も言わず「そういう時は先生はどうしてたのか聞いてみたら?」と、私という身近な第三者に意見を聞くことで納得させていたようなんです。

福田:親が頭ごなしに「練習しなさい」「勉強しなさい」と子どもに言っても、多分反発しか返ってこないですが、尊敬し信頼している人から「勉強した方がいいんじゃない?」と言われたら素直に聞けることもある、ということですね。

滝澤:親が子育てから少し手を引いて誰かに委ねるためには、私のように幼い頃から自分のことをずっと見てくれている、身近にいる第三者という存在が必要なのかもしれません。福田さんのところも幼稚園生から生徒さんがいらっしゃるんですよね?

福田:そうですね。年中さんからいますから、これから長いお付き合いになります。尊敬される存在にならないといけませんね(笑)。

子どもたちの豊かな未来のために「考える力」を育てたい

福田:2020年から文部省の教育改革が始まり、これまでの暗記型の勉強から記述型へ、プログラミング的要素が求められるようになるようです。遊びを通して考える力を身につけてもらう、というステモンは、今は異彩かもしれませんが、今後必要とされていくと思っています。

滝澤:私も、ただ音符を追ってピアノを弾くのではなく、こういう時にはこうする、どこに重さをかけて弾けば綺麗に弾けるというように、分析的な楽譜の読み方を教えています。それは、どうしてそう弾くのかきちんと理由が理解できれば、次にどんな楽譜を見ても対応できるからです。この「どうしてそう弾くのか」がわかるためには、やはり「考える力」が大切なのです。

福田:音楽でも分析して考える、ということが必要なんですね。私は、いろいろな経験を積む中で考える力が育てば、勉強以外での自立もできると考えていて、ステモンという場で、人としてのベーシックな部分を育てたいと思っているんです。

滝澤:私も音楽教育を通じて、子どもたちの将来を豊かにしたいと思っています。コンクールに出場させていますが、それは目標を持って、それを達成するために計画を立てて頑張れる力、努力を楽しめる力を育てたいからです。そこには自分はどうすればいいのか「考える力」がやはり必要なんですよね。

福田:マニュアル通りだけじゃない力が必要とされる世の中になるので、子どもたちは大変かもしれませんが、逆にそれぞれの個性が生きる面白い社会が待っているのかもしれません。

滝澤:音楽と科学で分野は違いますが、「考える力」を育てることで子どもたちの力になれたらいいですね。

福田 康成 Profile

福田様
福田 康成

ステモン宇都宮代表

宇都宮のベンチャー起業家

今まで人材派遣会社・太陽光発電会社創業を経て、
この春にSTEM教育専門校『ステモン宇都宮』を北関東に初めて開校する。

11月には今泉教室・ゆいの杜教室を開校。

来春には仙台に新教室を開校予定。

2020年の教育改革を視野に、東日本でのステモン教室展開を計画している。

プライベートでは、小学1年生の男の子の父親。


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