コラム

辛い時に辞めない

お子様が小さな時は、「将来を豊かにするものであって欲しい」と願ってはじめられる習い事。
どんな道も極めていこうと思えばこそ、ぶつかる壁も必ずあります。


私は音楽大学入学と同時に自宅でご近所の生徒さんにピアノのお稽古をし、
卒業時からは大手音楽教室にも勤務しましたが、
ずっと変わらず保護者の方にお話ししていることがあります。


ピアノのお稽古は、どんなことがあっても高校生までは続けて欲しいということです。




理由はいくつかございますが、まず「続ける」ということで生まれるものがあります。

よくありがちな忙しくなったから、お稽古を減らして時間を確保しようということ。
お子さん方が社会人になった時、その理由は決して通じません。
だからこそ、限られた時間の中でどう時間のやりくりをしていくかを教えてあげられるのがお稽古事だと思います。


また、何かを極めていく中で、いつも「自分をリフレッシュできるもの」を持っていることは、
社会的立場のある方の中では、最も重要なことだと考えられています。
ハイスペックに仕事をこなすためには、頭の中が煮詰まらないよう新鮮に保つこと。
その方法を必ず持ってらっしゃるのです。




そして、「継続は力なり」と申しますが、
長く続けてこそ、一生涯忘れない財産になるものだとも思います。


保護者の皆様からは、「小学生の頃は習っていたのですが、まったく楽譜がわからなくて」と
いうお話はよく伺います。


学生の頃は勉強していたはずの英語を忘れてしまうのと同じで、
短い期間しか経験していないことは、残念ながらその分だけ忘れるのも早いのです。


夢と希望を持って始める習い事ですから、
社会で活躍なさる時期にも夢と希望を与えてくれるものであって欲しいと切に願います。

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