コラム

AI=人工知能が音楽に与える影響

近年あらゆる業界においてAI=人工知能の発達が話題となっていますね。
将棋の世界では、人工知能と名人が勝負をしたり、自動車業界では自動運転が可能になったり、
医療の分野ではいつの日か、海外からの遠隔手術が可能になるとも言われているそうです。


コンピューターが発達すると、人間との共存がいつもテーマとして話されますが、
音楽業界においてもAIがビートルズの楽曲を解析し作った曲が発表されて話題になりました。



惜しまれながら引退なさった小室哲哉さんがAIの作った音楽について、
人間のアイデアとは「新しいもの」が生まれている、人工知能の発達を素晴らしいと感じるし、
これからの発展も楽しみだと思っているとおっしゃっていました。


常に時代を先駆けるクリエイターとして活躍してきた方の目から見ても、
AI=人工知能の発達という新しい時代の到来は、とても興味深いことなのですね。


人工知能が発達すると、人間の作った音楽にとって代わられてしまうのでは?という
投げ掛けに対して、小室さんは「その音楽そのものを素晴らしい作品かどうかを決めるのは人間であり、
音楽の世界においては、人間があってのものだと思います」とおっしゃっています。


音楽や美術等の芸術の世界の中で、人工知能が取り入れられていったとしても、
便利になる面も、また新しいものが生まれる部分もあるでしょう。


しかしながら、生み出される作品そのものの評価をするのは「人間」であり、
芸術においては、人の心を動かす感動があるのかどうかが根幹にありますから、
人間の力も人工知能も対等な関係にあると感じます。


そして後の世代に継承していくという面から考えると、
それは決して人工知能にはかなうことではありません。


単純に技術を教えるということだけなら、かなう部分もあるかもしれませんが、
受け手側の心をキャッチし、「頑張ろう!」「出来るようになりたい!」という意欲を
持たせてあげることこそが、指導することにおいては最も大切なことで、
それは人間にしか出来ないことです。


人工知能の発達は、まだ未知の部分があり、ある意味では脅威に感じるところもあるかもしれません。
ですが、人工知能は人間が使う「道具」でしかないのです。
よき使い方を考え、取り入れていくことで、よりパフォーマンスを高めてくれることでしょう。
20年後の未来、世の中にどのように人工知能が取り入れられているのか、覗いてみたい気がします。

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