コラム

尊重の関係を築く

平成最後の年の瀬を迎えようとしています。みなさまいかがお過ごしでしょうか?
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。


2018年はみなさまにとってどんな年でしたか?
この一年も世界情勢を見れば多くの変化が起こり、日本でも大きな天災に見舞われ、
高齢化問題、コンピューター社会の課題、変わりゆく教育について、地球温暖化への対策等、
さまざまな問題に目を向けなくてはいけないのではないかと考えさせられる機会が多くありました。


そのような時代を生きていく子どもたちに、どのような力を授けてあげたら良いのか。。。
以前にも増して強く考えた一年となりました。



いつもその答えは、「自分自身で物事を見極める力を持ち、自立した考えを持った人」と行きつきます。


成人を迎えるまでの時期に、どのような関係を築いていくと、
物事の本質を見極め、他を尊重しつつ、他に流されない自立した考えを持った人間に育むことができるのか。。。
これからの社会において、そのような人に育むことは、とても大きな意味を持つと感じます。


その第一歩が、「できる!」と思って幼児のうちから接することだと思います。
できる!と思うこと=任せること です。


反対に〇〇してあげてしまうことは、「できないであろう」という気持ちがいつも心に潜んでいます。
この気持ちは不思議と子どもたちにも伝わってしまいます。


大人の目から見て、出来そうなことはトライさせてみるというスタンスで接することと、
はじめからやってあげてしまう関係でいるのでは、
子どもたちの心に与えていくものは大きく変わっていってしまいます。


任せる=尊重することでもあります。
自分の考えを持った人間に育てることは、プライドをもった人間に育むことといっても過言ではありません。


「どうせできないであろう」という気持ちで接し続けてしまうと、
お子さんは、自分では真剣にやろうとしないことで、結果「できない」方向へいってしまいます。


なぜならば、「できない」選択をした方が楽だからです。


もしお子さんが何か課題へ向かった時に不安な表情をしたらどうしますか?


一緒に手伝ってあげてしまいますか?
それとも、「大丈夫!出来るよ」とだけ声を掛けてあげますか?


お子さんを自立させていくためには、後述しましたように言葉をかけてあげるだけで十分です。


「できそう!」と思えるように、そっと背中を押してあげることで、
お子さんの心には達成感と自信が芽生えます。


反対に手伝ってあげてしまったら、お子さんの心にはどのような感情が芽生えるでしょうか?
「私はできないんだ」という気持ちが芽生え、それが続けば完全に自分では行動できなくなります。


どんなに小さな年齢の子でも、尊重した関係を築いてあげること。
それが多様化していく社会の中で、他に流されず本質を見極めることができるようになっていくための、
大切な第一歩だと感じます。

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