コラム

絶対音感を持つ暮らし

新学期が始まり、それぞれの新たな生活が始まりましたね。
新しいお友だち、新しい先生、たくさんの出会いがご縁を広げてくれたことと思います。
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織です。


私どもが絶対音感指導士養成講座を始めて3年。
認定校の輪は東北から九州まで広がり、たくさんの生徒さん方が絶対音感プログラムを学んでくださっています。



絶対音感プログラムを始めてよくご質問いただきますのが、
「絶対音感があると、日常の音が苦しくなると聞くのですが・・・」ということ。


まず「絶対音感」がどのようなことを指すかからお話しします。
絶対音感を身に付けるためには、440~442Hz.に調律されたピアノでトレーニングします。
日常生活の中で救急車のサイレンの音などは、音の高さが明確ですが、
救急車のサイレンでも440~442Hzの高さにははまりません。


この音とこの音に近い・・・という形になります。
ピアノの調律が狂ってくると、ピッチがくるいますから、そのような時と同じ形になります。
しかしながら、絶対音感のトレーニングはそもそもがピアノの音等でしていますから、
救急車のサイレンの音は、「救急車のサイレンの音」として聴きます。


同様に風が吹く音は「風の音」、水の流れの音は「水の流れの音」として聴き、
ドレミの高さで聴こうとすれば、「あえてドレミに置き換えるなら・・・」という聞き方になります。
ですから、絶対音感を持つことで日常の音が苦しくなるということないと感じます。


その変わりに、ピッチを正しくチューニングされた楽器で演奏される音や音楽は、
顕著に「ドレミ」で聴こえてきます。
幼稚園や小学校で先生が弾いてくださる音楽、テレビから流れてくる音楽、
街の中にあふれている音楽etc.絶対音感を持つ子には、聴くためのスイッチをいれなくとも、
すべてが「ドレミ」の世界で聴こえているのです。

日常にも大好きな音楽があふれるのですから、実に楽しい世界です。


絶対音感は聴覚神経が育つ2~8歳の時期にトレーニングすると、
誰もが身に付けることができる力。
音楽を学ぶお子さんにはぜひ身に付けて頂きたい力です。




過去の記事

全て見る