コラム

児童期に育ててあげたいこと

夏空が待ち遠しい季節となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。


私どもでは、幼児期から児童期までの子どもたちの教育においての理想を考える取り組みをしておりますが、
勉学においてもそうであるように、児童期までにきちんとした基礎作りが出来ているかどうかが、
その後可能性を無限に花開かせてあげることができるか、
眠らせたままの部分ができてしまうのか、音楽教育においても影響してきます。




音楽教育においての基礎作りとして大切なことの2本柱が、
楽譜を読む能力が高いかどうか、つまりソルフェージュ力が十分に育っているかどうかということと、
正しい奏法が身に付いているかどうかです。


この2つは決して別物ではなく、
楽譜からロジカルに役割を読み、どのような動きをするべきかと結び付けていきます。


その考え方は、幼児で習う楽曲でも、クラシックの名曲とされる楽曲でも同じですから、
構造の簡単な楽曲のうちから、基本の考え方を身に付けておくことが重要です。


しかしながら、基本の考え方を身に付けるということは、
知っているだけでは決して力にはならず、
守り続けることに意味があります。


守り続けるためには、少々時間は要されることでしょう。
しかし現代は時間の流れがはやくなりましたから、「早く出来ること=良し」という考え方が、
子どもたちの心にも芽生えているように感じます。


そのために身に付けたはずのことが粗くなってしまったのでは本末転倒です。


子育て=待つことだと言われますが、
身に付けたことを力にしていくためには、どんなことも時間はかかります。
保護者のみなさまには、慌てさせない(マイペースに取り組める)距離感で見守ってあげて頂くことを願います。


どんなことも基本を的確に身に付けている子は強いです。
習ったことを守り続けられることこそ力。
そして努力が出来ることこそ才能。


努力の途中では、もしかしたらくじけそうな時も出てくるのかもしれません。
だからこそ「頑張り続けられることこそ誇り」だとお子さん方に伝えてあげてください。


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