コラム

ソルフェージュってなぁに?④新曲視唱&リズムトレーニング

少し前までは就寝時もエアコンをつけていたのが、いつの間にかすっかり涼しくなりましたね。
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織です。


9月はシリーズで「ソルフェージュって何?」をお伝えしてきましたが、
今回が最終回となります。

ソルフェージュのレッスンでは、大きく聴音、楽典、新曲視唱、
リズムトレーニングの4つの項目に分けて運営されます。



新曲視唱とは、初めて見た楽譜をすぐに歌う。。。トレーニングを指します。
新曲視唱はどんな目的で行うのかと言うと、
「楽譜をはやく正確に読める力」を育てていくためです。

正確に音にしていくためには、今音を出すところよりも、
必ず数小節先を読むことが必要とされます。
これを行うためには、先のことを記憶しながら、
少し前に覚えたことを実行しますから、脳の活動を活発化してくれます。


ピアノが脳の発達のために良いと言われているのも、
一つにはこの動作が大きいと思います。

歌は単旋律ですが、ピアノの楽曲は複旋律を弾きますので、
まずは単旋律を読むトレーニングをするところから、脳の動きを鍛えていきます。


そして、新曲視唱では音程(音の高さ)の正確性が求められますが、
これは一音で読むのではなく、一小節間の和音の流れを読むことが出来て初めて実現します。


こうして新曲視唱のトレーニングの中で、楽譜から何を読んだらいいのか?を
まずは単旋律を読むことから教えてあげることが出来るのです。

ピアノの楽譜は、複旋律を読むことが必要とされますので、
新曲視唱のトレーニングが進んだら、ぜひ初見演奏のトレーニングもなさることをおすすめします。


そして、リズムトレーニングです。
リズムトレーニングは言葉の通りそのままですが、これがなかなか簡単にはいきません。


音符は〇分音符・・・というように、拍子の基準となる4分音符や8分音符を
数個に割る必要がありますが、言葉ではわかっても実際やってみると、
なかなかキレイに割ることが出来る人は少ないです。


ですから、まずは1つのリズムを拍子に則てキレイにわり算できる力を育てていきます。
リズムトレーニングは、脳の使い方のトレーニングです。
流れていく拍のスピードを計算しながら、それを何個に割るのか?
2つや4つ等偶数拍ならばまだ良いのですが、3つや5つが間に入ると、
体感しながらの経験を通じて、積み重ねていかないとうまくはいきません。


ピアノは2種類以上の違うリズムを同時進行する形となりますので、
脳の発達に良いと言われるのは、そういった要素もあると感じます。


リズム感が良いと、運動や日常生活にも役立ちます。
ダンス等は顕著ですが、野球や跳び箱のように動きのタイミングを計算するものにも
大きく役立っていきます。



これまで全4回でソルフェージュって何をするのか?をお伝えしてきましたが、
音楽を一生の楽しみとするために、最も必要なのはソルフェージュ力です。

学校の学年が上がると、練習時間に確保できる時間は減っていくのに、
お稽古で習う楽譜は複雑に難しくなっていきます。
つまり、「何を読むべきなのか?」分析しながら効率よく読めることが出来ないと、
そのバランスが崩れた時期に続けることが難しくなってしまいます。


日本の音楽教育では、音楽との出会いの場が「楽器を習う教室」であることが多いですが、
ヨーロッパでは必ずソルフェージュ教育が先で、ソルフェージュ力が育った後に、
何の楽器を習おう?という決め方をしていきます。


日本ではまだまだソルフェージュ教育が一般的ではありません。
私どもは音楽を一生涯の楽しみとなさる方が増えていくように、
2019年から脳育ソルフェージュインストラクター講座を立ち上げました。

ぜひ多くの方がソルフェージュを学ぶ環境が整うことを願っております。


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