コラム

先を見通す力を育む

長かった梅雨も明け、夏らしい青空が嬉しい季節となりました。
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。




最近日本のこれから、世界のこれからを思う時間が増え、
これからの未来を歩んでいく子どもたちに必要なことは何かを考えています。




将来的に考え、これから特に求められるのは、
「先を見通す力」なのではないでしょうか。




これまで経験したことのない未曽有の出来事。
でも実は医療の世界では、これまでの抗生剤が効かないウィルスが出てくるというのは、
言われていたことなのだそうです。



限られた予算を割り振るにあたっては、
必要とされることに掛けていくのは当然のことでもありますが、
諸外国に比べて圧倒的に予算が少なかったと言われている日本の感染症研究。



その中で諸外国と肩を並べるほどの成果を出していくことは、
とても大変なことだと想像できます。



各機関でもそれぞれさまざまな対応に追われている上半期。
インフルエンザの始まりが100年前のスペイン風邪であることを考えると、
これから治療法とワクチンが確立されてくるまでには、
数年単位での長い戦いが必要なのだと思うと、
どう見えないウィルスと向き合っていくべきなのか考えさせられます。



今回のように一般人には予測がつかないこともあるのかもしれません。
しかしながら、有事にあたり、
その現実をみつめ、仕組みを理解し、何が最善なのかを考えるというのは、
あらゆることに通ずるのではないかとも感じます。



先を見通すために必須なのが、「仕組みを理解すること」。

そのものがどのようにして成り立っているのか?
実現していくためにはどのような段階を踏んでいけばよいのか?
一体どのくらい時間的ゆとりがあるのか?


そのような回路で堅実的に考えていくことが出来れば、
解決策は必ず見えてきます。



実は音楽のお稽古は、小さなうちからこの回路を育てるためには最適なのです。
発表会やコンクール等の「目標」に向けて、
先生方は練習の計画、具体的な練習方法、モチベーション維持の方法等々、
繰り返しお子さんに話しています。


・発表会までにあと〇か月。
・ということは、レッスンはあと〇回。
・じゃあ、次のレッスンまでに〇〇ができると良さそうだね!
・それには①の練習と、②の練習をやってみようね!


レッスンではこのようなやり取りがなされます。
こうして小さなうちから、常に先を見通し、
解決策を自分の力で探すことができるように話し合うことで、
物事の根幹をみつめられるように育って欲しいと願っています。



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