コラム

音楽を一生の楽しみにするために

たくさんの感動を与えてくれたオリンピックも閉幕しました。
ひたむきに闘う世界中の選手の姿は、子どもたちの心にも大きな影響を与えてくれたことでしょう。


私ども日本こども音楽教育協会では、2016年にスタートしました絶対音感指導士養成講座を皮切りに、
折角始めてくださった「音楽」を一生の楽しみとしていくために重要と考える
小学生高学年までのソルフェージュ教育を豊かなものとするためのカリキュラムを整備してきました。



実は絶対音感指導士養成講座をスタートする前、その話をした音楽関係の友人には
絶対音感って必要ある?
と言われたことがありました。


音楽を専門的に学んできたからこその言葉で、音楽を楽しむために必要なことはソルフェージュ力であって、
絶対音感があっても、ほんの一端にしか過ぎない・・・ということは私自身よく理解していました。


ですが、私が絶対音感プログラムから始めるソルフェージュ教育を確立したかったのには理由がありました。
絶対音感を身につけたお子さんは、楽器のお稽古に対する意欲も高まるからです。


これは絶対音感プログラムを始めてから、
学んでくださっている保護者の方、ご指導の先生みなさんが口を揃えてお話しくださり、
私も環境を整えられましたことをとても嬉しく思っております。


スポーツでも音楽でもまずはじめに育ててあげるべきことは能力ではありません。
「やる気」であり「好奇心」です。


もっと知りたい!という気持ちがあってこそ、向学心も芽生えますし、
楽器のお稽古に対する自主性も育まれます。
それが絶対音感プログラムをスタートラインにした理由でした。


しかし、友人も貴重な感想をくれたように、
絶対音感があるだけでは楽器の本当の楽しさを教えてあげることはできません。
このために必要なのがソルフェージュ力です。


「ソルフェージュ」ってどんなことをするの?とお考えの方も多いことでしょう。
一言でお伝えすると、楽譜から何を読んだらいいのか?を学びます。


ピアノの楽譜は、右手、左手ともに違うリズム、違う音を弾いていますが、
実は何拍かの間は左右の音で同じ和音を弾いています。
この和音の流れが読めるようになると、予測をつけて楽譜を読むことも可能になります。


ポピュラー音楽の楽譜にはコードネームが記されていますが、
クラシック音楽の楽譜も同じように読めると見える世界が広がります。
見える世界が変わることは、絶対音感がやる気を育ててくれるのと同様に「音楽のおもしろさ」を教えてくれます。
とても素晴らしいことだと思いませんか?


欧米諸国では、日本とは異なり、楽器を学ぶことよりも先にソルフェージュ教育が始まります。
とても理に適っていますが、日本ではまだまだソルフェージュ教育が一般的な教育にはなっていません。


楽器を学ぶことと並行してソルフェージュを学ぶ方が増えることで、
世界一子どものうちに辞めてしまう方が多いと言われる日本の音楽教育の実情も変わることでしょう。





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