コラム

自立の第一歩は

幼児と呼ばれる時期から、児童へと成長していく中で、お子さんを「自立」させていくことは、
ある意味で最大のテーマとお考えの方も多いことかと思います。

幼児のうちは、何をするにもまだ危ないところもありますから、大きなケガをさせないように「見守る」ことが大切ですが、
「見守り」は児童期になっていっても同じです。



自立の第一歩は、「自分で出来ることは、自分でしてもらうこと」
音楽だけに限らず、どんなことも成功させてあげようと思えば、お子さん自身の「注意力」の深さが大きく関係します。
長期的な時間の計画を考えること、音楽の場合には時間芸術でありますから、流れていく時間の中で、
どれだけのことに注意できるかで、どれだけ豊かな演奏ができるかが決まってきます。


何でも「やってもらうこと」に慣れているお子さんと、自分で周りの状況を判断し、行動を決めていけるお子さんとでは、
普段からの「注意力」のめぐらせ方が違いますから、そこでまず決まっているといっても過言ではありません。


ですから、幼児のうちも危険がないように見守りながら、自分で出来ることは自分でさせてあげることが「自立」の手助けです。
同じように児童期に入りましたら、自分でどんどん行動してくれるように育んでいくことが、お子さんの成長のためには、
とても重要なポイントとなってきます。


かと言って急に突き放されたと感じることは、お子さんにとって悲しく感じることでもあります。
やはりこの時期も「見守り」が大切です。
私は「育てること=待つこと」だと思っています。


どんなに時間が掛かってもいいから、自分の力で頑張らせること。
そして頑張れた時には、すかさず心から褒めてあげること
「やってもらえる」という甘えの気持ちがあると、いつまでも自分で注意力は働かせません。


もちろん子どもたちに行動をさせようと思えば、時間はかかります。
ですが、だからといって手を貸してあげているうちは、お子さん自身の伸びる力を奪っていることになっています。


頑張れたことに対して、必ず褒めてあげると、お子さんは次第に自分からアンテナを張るようになってきます。
「自分が何をすべきか」が自分自身で考えられることが、自立の第一歩です。

大人にとっては、お子さんの「出来そうな時期」の見極めが最大の課題。
少し力を貸せば出来そうな時期から、「できること」を見守る関係ができれば、お子さんは自分の力でどんどん行動する子に育っていきます。
任せようと思った時には、心を大きく構え、時間のことは気にせずに任せることが大切です。

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