コラム

「楽しい」と感じるメカニズム

昨日のエッセイでは、「価値観の形成期」について書きましたが、小学生に成長したお子さんたちが、
「楽しい」と感じながら力をつけていくために、どのような接し方がよいかをまとめたいと思います。



価値観の刷り込み期にあたる幼児期(0~7歳)は、保護者の皆様が「楽しいね」と話しかけてくださること、
「おもしろいね」と話しかけてくださることが、お子さんの心の中でも楽しいことであり、おもしろいことになっていきます。


しかし、モデリング期にあたる時期(8歳~14歳)のお子さんにとっては、保護者の方の価値観を押し付けられたと感じたことは、
そっぽを向いて行ってしまうことになっていきます。


それはお子さんの心の中で「義務に感じるか否か」が大きなポイントになります。
私自身は、「勉強しなさい」という言葉を両親、祖父母からは言われたことがありませんでしたが、
結果、音楽大学へ進学した後のアルバイトには、ピアノの指導と同時に勉強を教える家庭教師を選びました。


一つには、勉強が嫌いなものだった時期がなかったこと。
そして、もう一つは「自分が折角覚えた知識を忘れたくない」という思いが芽生えたからです。


そして、小学校、中学校、高校の過程で、いつの時も「目指したい」と思う先生の存在がありました。
「教える仕事」に対して興味を持ったのは、そういった先生方の存在が憧れとしていつも心にあったからに他ならないと思います。


モデリング期にあたる時期は、お子さん自らの心の中に「憧れ」の気持ちを持たせてあげること。
「こうなりたい」「こうしていきたい」という気持ちが、お子さん自身の心に芽生えることが、
お子さんの価値観を形成していく、とても大切な要素となります。


昔から、「子は親の背中を見て育つ」と申しますが、ご両親含め、周りにいる大人の方の姿が、
お子さん自身の生きていく中での価値観の形成に大きく影響していることは、いつも念頭においておきたいですね。



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