コラム

自立心を育くむために

紫陽花の美しい季節になりましたね。

花々がたくましく成長していくように、児童期(6歳~12歳)のお子さんたちは、
一人で出来ることが増え、頼もしく成長していく時期です。


この時期の子どもたちとは、どのような距離感で見守ったらよいでしょうか?


幼児期は、大人が「お手伝い」をしてあげないと、いろいろな危険にも遭い、
生活していくことも手助けが必要な時期です。


児童期からの子どもたちには、もうそれまでの経験値があります
ですから、今まで見てきたこと、聞いてきたこと、それまでに経験してきたことを、
自分の力で実践していく時期です。



「自分の力で出来るように仕向けていかなくては!」というお気持ちをどのように実践していったらよいでしょうか?

急激に突き放そうとすることは、自己肯定感を低くしてしまう恐れもあります。
ですから、いつも「見守り」の姿勢が大切です。


小学生になったお子さんたちには、自分の力で出来ることは自分での考え方で接することをおすすめいたします。

一つ前のエッセイでもお話ししましたように、
子どもたちが成長していく過程で最も大切なテーマは「自立」です。


例えば、カバンを持つことは、幼稚園児でも自分で出来ます。
自分が履いてきたお靴を、脱いだら手で揃えることも教えてあげれば出来ますよね。

ですが、大人の方でもその習慣が出来ていない方はたくさんお見かけします。


いつも代わりにしてあげてしまうことは、自分の身の回りに対しての注意力を奪ってしまいます。
自分の身の回りに気を配れないことは、周りの方への気配りももちろん難しくなります。


注意を払うということも、習慣が大切だと感じます。
「自分の出来ることを探す」という感覚で、いつもアンテナを張って生活している子と、
何の気も回さない子が6年間を過ごすと、どれだけ変わってしまうことでしょう。


決して急に出来ることではないからこそ、出来ることから始めてあげることが、
お子さん自身のためになります。


出来る、出来ないの見極めは難しいかもしれませんが、
まずお子さんたちに任せてみてください。


任せてみた上で、出来そうになかったら、代わりにしてあげてしまうのではなく、
一緒にやってあげて、丁寧に考え方を教えてあげてください。


任せるということは、時間がとてもかかることかもしれません。
ですが、子どもたちの成長を望むなら、一番大切なのは「待つこと」です。


任せられることは、実は子どもたちにとってもとても嬉しいことです。
任せてみると、予想以上に出来ることの方が多いように感じます。
それは、子どもたちにとっても、大人の第一歩として「尊重されていること」を感じるからだと思います。


任せてみたことが出来た時は、心の底から喜んで褒めてあげてください。
その距離感を保っていくことで、お子さん方は自然と自分で出来ることを探し、
自分で行動を決めることが出来るように育っていきます。

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