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道を切り拓ける子に育む

桜の開花が楽しみな季節となりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?


春は出会いの季節であり、お別れの季節。
さまざまな思いが交錯する季節ですね。

まもなく美しく姿を見せてくれる桜の花のように、晴れやかなお気持ちの春が皆様に訪れることを祈っております。




私が代表を務めておりますおひさまメソッドでは、モンテッソーリ教育の接し方を取り入れています。
幼児期は社会性を育んであげる時期でもありますが、どんな時も大切にしたいのが子どもの主体性です。


少子化の昨今は、子ども一人に対する大人の数が増えました。
その分だけ大人が距離の取り方を気を付けないと過保護&過干渉になってしまいます。


でも考えてみてください。
いつまで親御さんが、お子さんを擁護してあげられますか?
高校生まででしょうか?大学生までですか?社会人になってもでしょうか?


ある時、私の生徒(女の子です)が自分の大学の入学式の日に、校門前にある「入学式」という看板の前で、
男の子も含めて、親子3人で写真を撮るために行列をしている光景を見て嘆いていたことがありましたが、
確かに私自身の大学入学式を考えると、遠方からの入学で一人暮らしの子、男の子たちはみんな本人だけの出席でした。


彼女がその時に言っていたのは、「あの勢いだと入社式にも親御さん行きそうですよね」と(笑)
私自身も大きな大学にご子息が入られた方が、「父親か母親かどちらかしか入場が認められない」とご不満気味におっしゃっていた姿を拝見し、
同じ思いを持ったことがありました。


それだけ時代が変わったのでしょうね。


かといって、就職する時の会社の仕組みに何か変化があったのかというと決して大きな変化はありません。
だからこそ上記のような環境で育った方は、社会に出た時大変だろうなと案じています。


そもそも一人のお子さんが成人に成長していくまでの時間、何を大切に育てられたら良いのか広い視野で考えられてみてください。
どんなに可愛くても手を貸してあげられない時は必ずやってきます。
そして普通に考えて、先に命を得たものは、先にこの世から去ることになります。


だとすれば、お子さんが一人で社会に出た時に、幸せに生きていける力を育んであげることこそが、
成人するまでに大切に考えてあげたいことですよね。


能力そのものももちろん大切ですが、同時に社会性、課題解決力、困難にぶつかった時も立ち上がる強さetc.
お子様はいかがですか?


私が独立して開業した後、最初に勤務してくれた講師の先生は、
とても裕福なお宅の方でしたが、彼女の言葉通り「雑草育ち」、何でも自分でやってのける人でした。
起業されてご自身で12店舗も経営なさっていたお父様は、同じ仕事に就こうと進学を決めた
ご子息たちに「なぜその学部に進学したいのか?」を納得する話を得られるまで学費を出さないとおっしゃっていたそうです。


与えてしまうことは簡単。
でもご本人に意志がなければ続きません。
そのことを身を以て理解なさっているからこそ、簡単に与えてしまうことはなさらなかったのです。


モンテッソーリ教育では、青年期に至るまでに「社会に貢献できることを探そうとする」人間に育てていくことを目標とします。
現代は情報化が進みましたから、却って思い悩むことも多いのかも多いのかもしれません。
だからこそ、自らの思いを実現していけるしなやかさを育んであげたいですね。



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