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楽器のお稽古は計画性を育てる

今年の夏は、特に暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
こんにちは、滝澤香織でございます。


ピアノを学ぶ子たちの甲子園「ピティナピアノコンペティション」の本選も熱い闘いが繰り広げられてきました。
私自身の生徒も、今年は本選第1位を頂き、全国大会に出場します。



予選出場者から考えると、全国大会へ進めるのは1%とも言われている日本一大きなコンクールですから、
子どもたちも保護者の皆さんも、春から真剣に準備をしてきました。



東大生の5割が、子どものころピアノを習っていたそうですが、
子どものうちの習い事として、ぜひピアノをおすすめしたい理由が「計画性」を持たせてあげられることにあります。


楽器の王様とも言われているピアノは、一人でオーケストラ音楽を再現させるための楽器として、
右手左手でたくさんのパートを担っていますから、簡単に弾くことはできません。


・自宅に楽器が必要になってしまうから
・練習が必要になってしまうから


とピアノを習うことを躊躇される方も増えているそうですが、
私の生徒で東大理科一類に入った子も、「ピアノは自分の努力が出るからおもしろい」と言っていたことがありました。
彼はスポーツマンで、サッカーもやっていましたが、チームプレイが必要となるサッカーは、
自分だけの力ではどうにもならない部分があるけれど、一人で作り上げるピアノは、「自分の努力したことが実るもの」と認識していたようです。


本当に頭の良い方は、授業だけを聞いていれば、すべてが繋がるそうですが、
楽器はどんなに実力のある方でも、練習が必須となります。
もちろん頭の良い方は、効率のいい練習ができますから、多少時間の省略はできるかもしれません。
しかし、練習をしないでも弾けるということは絶対にありませんし、長い曲、たくさん曲数を抱えれば、
計画的に進めることが必要となります。


東大に入る方は、中学受験等を経てきている方も多いですが、
ピアノをいつまで続けていたかと伺うと、高校生まで続けていた(大学受験まで)という方も非常に割合高いのです。
好きなものをもっているからこそ、勉強も集中力高く取り組むことができたというお話もよく伺います。


私は音楽の醍醐味は、自己開放できるということにあると考えています。
計画性を持つことが、社会人になっても自己開放できるものを持たせてあげることにもなりますし、
楽器を続けることだけでなく、計画的な勉強が必要になった時にも、
建設的に行動基準を決めることができるようになることでしょう。




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